予測ダッシュボードを動かすための
データ抽出フロー
このダッシュボードを毎月動かすために、どんなデータを・どこから・どの形で用意すればよいかをまとめた手引きです。「何を出せばこの画面が動くのか」をイメージいただくことを目的にしています。
QUICK START
まず結論:この3項目から始められます
下の3つが「店舗 × 月」で揃えば、主要画面(今月の概況・店舗別スコア・KPI予測)は動きます。まずはここから始め、後述の項目を少しずつ足していくとファネル・利益予測まで広がります。
| 最小データ | 例 | 取得元 |
|---|---|---|
| ① 入会数 | 天神 2026年5月 = 32件 | 会員管理システム |
| ② 媒体別の広告費 | 天神 2026年5月 Meta = 28万円 | 各広告媒体の管理画面 |
| ③ 退会数(または在籍数) | 天神 2026年5月 退会 = 11件 | 会員管理システム |
STEP FLOW
1. 全体像(データの流れ)
ポイントは 「店舗 × 月」を1行にして積み上げること。すべての画面はこの粒度を前提にしています。
会員管理システム
各広告媒体の管理画面
LP / フォーム / LINE
店舗マスタ(基本情報)
▼
1月次でCSV / スプレッドシートにまとめる(店舗×月で1行)
▼
2共有フォルダに提出(月初◯営業日まで)
▼
3ダッシュボードへ取り込み・更新
▼
今月の概況 / ファネル / KPI予測 / 店舗別スコア・成績表
DATA SOURCES
2. 必要データ一覧(ソース別)
粒度はすべて「店舗 × 月」。必須=主要画面に必要 / 任意=あるとより精緻になります。
A. 会員・経営データ(会員管理システム)
| 項目 | 区分 | 備考 |
|---|---|---|
| 入会数 | 必須 | 実入会の数(体験・予約は含めない) |
| 退会数 | 必須 | 当月の退会者数 |
| 在籍会員数(月末) | 必須 | 退会率の算出に使用 |
| 月会費 / 客単価 | 任意 | 売上・LTV試算に使用(客単価=月会費+オプション+物販等) |
| 紹介入会数 | 任意 | 紹介率の可視化に使用 |
| 体験・見学からの入会数 | 任意 | 入会率(体験→入会)の算出に使用 |
B. 広告データ(各媒体の管理画面)
媒体は 1行=店舗 × 月 × 媒体 で分けて出すのが理想です(合算しない)。
| 項目 | 区分 | 備考 |
|---|---|---|
| 媒体名 | 必須 | Meta広告 / Google広告 / MEO / VERSE広告 / チラシ・ポスティング 等 |
| 広告費 | 必須 | 媒体ごとの月額費用(税抜/税込を統一) |
| 表示回数・クリック数 | 任意 | CTR / CPC 算出に使用 |
| 広告CV数 | 任意 | CVの定義を統一(下記5章参照) |
| 体験・見学予約数 | 任意 | ファネルの「予約」段に使用 |
C. 導線・商圏データ(LP / フォーム / LINE・外部)
| 項目 | 区分 | 備考 |
|---|---|---|
| LP / フォーム / LINE 別のCV数 | 任意 | 導線別の転換率を見るとき |
| 店舗の開業日 | 推奨 | 新店は開業月補正のために必要 |
| 商圏人口 / 20〜30代比率 / 平均年収 / 競合数 | 任意 | 商圏ポテンシャル分析(拡張フェーズ) |
MONTHLY OPERATION
3. 月次の抽出手順
- 1会員管理システムから、対象月の「店舗別の入会数・退会数・月末在籍数(あれば客単価・紹介・体験入会)」を出力。
- 2各広告媒体の管理画面から、対象月の「店舗別・媒体別の広告費(あれば表示・クリック・CV・予約)」を出力。
- 3テンプレート(4章)の2つのシートに貼り付け。単位(円・税区分)と月表記(
YYYY/MM)を統一。 - 4未入力・取得不可の欄は空欄のままにする(0で埋めない。理由は5章)。
- 5共有フォルダにアップロード(または所定のスプレッドシートを更新)→ 取り込み後にダッシュボードが更新されます。
TEMPLATE
4. 入力フォーマット(テンプレート列定義)
シート1:経営KPI(店舗 × 月)
| 列 | 項目 | 必須 | 例 |
|---|---|---|---|
| A | 店舗 | ● | 天神 |
| B | 対象年月 | ● | 2026/05 |
| C | 入会数 | ● | 32 |
| D | 退会数 | ● | 11 |
| E | 月末在籍会員数 | ● | 540 |
| F | 月会費 / 客単価 | 7,200 | |
| G | 紹介入会数 | 14 | |
| H | 体験・見学からの入会数 | 20 |
シート2:広告KPI(店舗 × 月 × 媒体)
| 列 | 項目 | 必須 | 例 |
|---|---|---|---|
| A | 店舗 | ● | 天神 |
| B | 対象年月 | ● | 2026/05 |
| C | 媒体 | ● | Meta広告 |
| D | 広告費 | ● | 280,000 |
| E | 表示回数 | 152,000 | |
| F | クリック数 | 3,400 | |
| G | 広告CV数 | 48 | |
| H | 体験・見学予約数 | 26 |
※ CPO(入会1件あたり広告費)や CTR / CPC / CVR は、上記の生データからダッシュボード側で自動計算します。手元で計算する必要はありません。
DATA QUALITY
5. よくある注意点(データ品質)
ここを揃えると精度が大きく上がります。
- 未入力月は0で埋めない:広告費が空の月を0円にすると、CPOや店舗比較が実態より良く見えます。空欄は「集計対象外」として扱います。
- CVの定義を統一:広告CVが「LPフォーム送信」「LINE登録」「体験予約」「入会」のどれを指すかを、媒体・店舗間で必ず揃えてください。
- 入会数は実入会のみ:予約・体験を入会数に混ぜないでください。予約は別列で管理します。
- 媒体費は分解できるなら分解:
web広告+MEO+チラシをまとめず媒体別に出せると、媒体ごとのCPO比較ができます。 - 新店は開業月補正:開業直後の店舗は立ち上がりが特殊なため、既存店と単純比較しないよう開業日を入れてください。
- 単位・税区分を統一:金額の税抜/税込、月表記(
YYYY/MM)を全社で揃えてください。
MAPPING
6. データ → 画面の対応表
「どのデータが、どの画面に効くか」の早見表です。
| 画面 | 主に使うデータ |
|---|---|
| 今月の概況 | 入会数・退会数・在籍数・媒体別広告費 |
| マーケティングファネル | 広告CV → 体験予約 → 入会(+媒体費) |
| KPI予測(目標逆算) | 入会数・CPO・入会率・予約率 |
| 店舗別スコア | 店舗別の広告費・入会数(CPO自動算出) |
| 店舗別成績表 | 在籍数・客単価・営業利益率・退会率・LTV |
OPERATION
7. 更新頻度・運用
- 頻度:月次(前月分を当月初に提出)。
- 締め:毎月◯営業日まで(運用開始時に確定)。
- 提出方法:所定の共有スプレッドシート更新、または共有フォルダへCSVアップロード。
- 将来:会員管理システム・広告APIと接続できれば、手動の書き出しを段階的に自動化できます。
本ダッシュボードはまず MVP(商談・検証用) です。実運用では会員管理CSV / 広告API連携、認証・権限管理を追加していきます。データの取り扱いはNDAの範囲内で行い、実数・顧客固有情報はアクセス制限付きの場所で管理します。